市販の補修用ツールを活用した、家具表面のキズを目立たなくする補修方法をご紹介します。
アール・エフ・ヤマカワの木製家具製品は、表面材として主に「メラミン樹脂化粧板」を使用しています。比較的キズのつきにくい硬い素材ですが、それでも引っ掻きキズや凹みができてしまうことがあります。少しでも永くご愛用いただくために、家具のキズが気になるときはぜひ一度お試しください。
表面的なキズを隠す
このような表面的な引っ掻きキズ。目立つ部分にあって、どうしても気になるという方は以下の方法をお試しください。

ペンタイプの補修材の活用
今回は、DIY用品を取り扱うホームセンターなどで市販されているペンタイプの補修材を利用します。
補修ペンのご使用にあたっては、付属する取扱説明書も必ずご確認ください。ウッド色にもいろいろありますが、実際に補修する部分に近い色と、それより少し薄い色を2色ほど選びます。

使い方
まず先に薄い方の色のペンでキズの部分を塗ります。
色が薄過ぎるという場合は、重ね塗りをしたり、濃い方のペンもお試しください。このとき、周囲にはみ出すとその部分が濃くなり、かえって目立つことになりますので、できるだけキズの部分からはみ出さないようにペン先をうまく使ってください。

このような感じです。周囲の色と馴染んで、キズが目立たなくなりました。

ただし、キズが完全になくなるという訳ではありません。光の加減によっては右の写真のように見えることもあります。

深いキズや凹みを埋める
このように、家具の表面に重いものを落とす・ぶつけるなどして深めの穴ができてしまった場合の補修方法です。

木工補修用色付きパテ
今回は、DIY用品を取り扱うホームセンターなどで市販されている色付き木工パテのハードタイプを使用した補修例です。クレヨンのように固めてあるものを何色か用意し、温めて溶かしながら色合わせを行っていきます。
- 木工補修用色付きパテ
- 金属製ヘラ
- 金属製スプーン
- ミニバーナー(もしくはライター)

手順1
まずは色合わせ。
色つきパテの中から、補修する家具に近い色を選んでください。数色を混ぜ合わせて色を作ることもできますので、色調整用として「白」「赤系」「黒」なども用意しておくとよいと思います。
今回は3色を混ぜ合わせます。

手順2
バーナーで主となる色のパテをスプーンの上に溶かします。
*火傷にご注意ください!

手順3
白や、赤茶も加え、混ぜ合わせて補修する部分に近い色を作っていきます。

手順4
バーナーで直接温めてパテを溶かしながら、ヘラの先でよく混ぜ合わせます。
*火傷にご注意ください!

手順5
色を確かめ、よければ埋め込んでいきます。パテは冷えるとすぐに固くなってしまいますので、温めたら冷めないうちに穴に流し込むような感じで、手早く作業しましょう。
*火傷にご注意ください!

手順6
ヘラの方も温めながら行ってください。
*火傷にご注意ください!

手順7
パテが柔らかいうちに流し込みます。
*火傷にご注意ください!

手順8
温めたヘラで押さえつけるようにして表面をならし、はみ出した余分なパテはそぎ落とします。

手順9
周囲にうっすらと残ったパテは、アルコールやシンナーを少量しみ込ませた布をつかって取り除くことができます。
ただし、補修する家具の材質によってはアルコール・シンナーは使用不可の場合もあります。事前に家具製品に付属の取扱説明書をご確認ください。

完成
穴の部分はすっかり埋まりました。
あとはペンタイプの補修材などを利用して木目を描いたり、パテの色がいまいち合わなかったと言う場合は、表面を塗るなどして色味を近づけてください。
